ウッドショックの急襲 !②
2021/07/27
ウッドショックの急襲!②
なぜ、国産材に切り替えられないのか
今回のウッドショックは、米中での戸建てブームが原因で、輸入材の値段が高騰したことにより発生している。
ではなぜ、国産材に切り替えられないのだろうか。
理由は2つある。
1つは国産材の生産能力をすぐに引き上げられないこと。
2020年は新型コロナウイルスによる景気低迷で国産材需要が落ち込み、森林組合などの素材生産業者は減産を余儀なくされた。
木材流通が専門である活木活木(いきいき)森ネットワークの遠藤日雄理事長は、「21年に入って一転して『すぐに木が欲しい』と依頼されても、継続的な需要なのかどうか生産事業者は疑心暗鬼になっている。投資をするだけの説得力に乏しく、伐採量をふやっせるような段階ではない」と話す。
2つ目の理由は、国産材の性能にある。例えば横架材(梁)として使用する場合、たわみ性能を示すヤング係数(E)の値が輸入材と比べて低い。ベイマツはE120、レットウッドはE105が多数を占めるのに対し、国産材のスギはE70程度しかない。
その為に、国産材に切り替えることができないのである。